365日、いつまでもふたりで
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「茜?」



駐車場に降りて竜くんを待ってるとキーホルダーかなにかのチャラッて音と一緒に自分を呼ぶ声が聞こえた。



「…元太」


「誰か待ってるの?」



竜くんの車の隣が元太の車だったみたいで、隣の車にむかってボタンを押している。



「あ、えーっと…」



なんか答えないとならないのにどうしたらいいか分からなくて、しどろもどろになってしまう。



「お疲れ様」



そこに救世主かのように竜くんがやってくる。



「須坂さんと帰るの?」



元太が不思議そうな顔になる。



「夕凪に付き合ってほしいところがあってな。な?」



にっこり笑ってあたしを見る。

こういうとき咄嗟にちゃんと言えて、竜くんはやっぱり凄いと思う。
あたしなんか焦っちゃってほんとだめだ。

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