愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
「腰を抜かすってオーバーな……。小山、俺だ。入るぞ」

ドアの向こう側から副社長の声が聞こえてきた瞬間、咄嗟に隠れる場所を探してしまう。

なんでかわからないけど、この姿を見られるのが咄嗟に恥ずかしいと思ってしまったから。

けれど副社長は私が返事をしていないというのに、普通にドアを開けたものだから思わず背を向けてしまった。

「おい、なぜ返事しない」

聞こえてきたのは不機嫌そうな彼の声。

「いえ、あの……その」

彼に背を向けたまま言葉を濁してしまっていると、いつの間にか私の目の前には佐々木さんが立っていた。

「どうしたんですか? 早く和幸に見てもらいましょう! 綺麗な小山さまの姿を」

にっこり笑顔で言われ「えっ!!」と大きな声を漏らしてしまう。

「いや、でも……っ」

「恥ずかしがることありませんよ! 本当に小山さま、綺麗ですから」

強引に私の肩を掴むと、くるりと身体の向きを変えられてしまい、副社長とご対面を果たしてしまう。
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