愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
すると副社長は目を見開き、まじまじと私を眺めてきたものだから、恥ずかしくなり顔を伏せてしまった。

あぁ、副社長……今なにを思っているのだろうか。佐々木さんが言っていたわりには大したことないとか? それとも洋服負けしているとか?

マイナスなことばかり頭の中を駆け巡ってしまう。

「どう和幸。綺麗でしょ?」

ギョッとしてしまい、いまだに私の肩に手を置いたままの彼女を見てしまう。

さっ、佐々木さんっ……! お願いだからなにも言わないでほしい。聞かれたって副社長も返答に困ってしまうはず。

それとも彼のことだ。ズバッと思ったことを口にされてしまう? だけど彼からは予想外の言葉が飛び出した。

「あぁ、そうだな」

――え、『そうだな』??


信じられなくて副社長を見つめてしまうと、彼は真っ直ぐ。けれどやっぱりいつものように感情の読めない表情で私を見据えていた。

「そうでしょ? パーティーでも注目浴びること間違いナシよ! 和幸、しっかりエスコートしなさいよね」
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