愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
思わず立ち尽くしてしまっていると、先に進んでいた副社長は気づいて戻ってくると、彼は再び私の肩を抱き寄せた。

「えっ! わっ副社長!?」

「軽く説明するからしっかり聞け」

私の肩を抱いたまま歩き出した副社長。密着する身体と感じる視線に、彼の話を聞いているどころではない。

なのに副社長は周囲に聞こえないよう、話し出した。

「今回のパーティーで俺は、是非とも主催した会社と契約を結びたいと思っている」

「契約、ですか?」

ドキドキしつつも必死に副社長の話を頭に叩き込む。


「あぁ。……これまでも何度かあたっているんだが、断られていて、一向にいい返事がもらえていない。だが契約できればうちにとって大きな利益になる。今、スマホアプリゲーム市場は拡大しているしな。契約を機に他のクライアントとも、有利に契約を進めていきたい」


難しいことはよくわからないけど、つまり今回の契約は副社長にとってとても重要ってことだよね? そして珍しく難航している?
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