愛され任務発令中！～強引副社長と溺甘オフィス～

「正直、驚いている。まさか緒方社長があんな風に思っていたことに。……ずっと仕事だけは完璧にしてきたつもりだった。だがそれは、とんだ思い違いだったようだ」


「副社長……」


パーティー会場を後にし、エレベーターホールへ向かっていく。そしてエレベーター前に辿り着くと、彼は初めて私に笑顔を見せ言った。


「それに気づけたのは、不本意だがお前のおかげだ。……ありがとう」

「……っ」

かぁっと身体中が熱くなる。だってあまりに副社長が優しく笑うものだから。


初めて見た副社長の笑顔に、私の心臓は鷲掴みされてしまい、車まで副社長にお姫様抱っこされたままだった。