愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
「さて、今度こそ気をつけて運んじゃおう」
「はい!!」
単純な私は代表の言葉ひとつでやる気がみなぎってしまった。
もちろんやる気が空回りしたのは言うまでもない。
「キャー!」
「あぁ……! 小山さんってば言ってるそばから……!」
「すっ、すみませんー!」
再び箱の中身をぶちまけてしまったのだった。
「菜穂美、聞いたよー。また今日もやらかしたんだって?」
「……うん」
この日の昼休み。
ビル内の一階にある飲食店街の一角で昼食を共にしていたのは、同期で主にクライアントから依頼されたホームページなどを制作している、制作部所属の鮎沢紗枝(あゆさわさえ)。
少しだけつり目でキツイ印象を与えられがちだけれど、実際の彼女は違う。
親しみやすい性格で、そして……大のアニメ好き。
もちろん彼女がアニメ好きというのはトップシークレット。知っているのは社内では私しかいない。
「あー、見たかったなぁ。菜穂美がドジするところ。あんたどうして社内じゃなくてエントランスなんかでドジしちゃったのよ」
「なんでって言われましても……」
これにはさすがに顔が引きつってしまった。
「はい!!」
単純な私は代表の言葉ひとつでやる気がみなぎってしまった。
もちろんやる気が空回りしたのは言うまでもない。
「キャー!」
「あぁ……! 小山さんってば言ってるそばから……!」
「すっ、すみませんー!」
再び箱の中身をぶちまけてしまったのだった。
「菜穂美、聞いたよー。また今日もやらかしたんだって?」
「……うん」
この日の昼休み。
ビル内の一階にある飲食店街の一角で昼食を共にしていたのは、同期で主にクライアントから依頼されたホームページなどを制作している、制作部所属の鮎沢紗枝(あゆさわさえ)。
少しだけつり目でキツイ印象を与えられがちだけれど、実際の彼女は違う。
親しみやすい性格で、そして……大のアニメ好き。
もちろん彼女がアニメ好きというのはトップシークレット。知っているのは社内では私しかいない。
「あー、見たかったなぁ。菜穂美がドジするところ。あんたどうして社内じゃなくてエントランスなんかでドジしちゃったのよ」
「なんでって言われましても……」
これにはさすがに顔が引きつってしまった。