愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
緩みそうになる顔を必死に抑えながらエントランスを抜けていくと、オフィスに繋がるドアからやって来たのは、代表と田中さんだった。
代表は私たちに気づくと足を止めたものの、和幸くんはというと、足を止める気配なく突き進んでいくものだから、思わず「副社長」と声を上げてしまった。
「おいおい、我が息子よ。偉大なる父親に挨拶もナシとはどういうことだ?」
通り過ぎようとした和幸くんに、たまらず声を荒げる代表。
いつものことながら、見ているこっちはハラハラしてしまう。
すると和幸くんも足を止め、面倒そうに代表を見据えた。
「ちゃんと頭を下げましたが?」
「言葉がないだろう、言葉が! だいたいお前はどうして俺にだけそう愛想がないんだ! 息子ならもっと父親を慕うべきだろう」
「でしたら俺が慕いたいと思うような父親になってください」
「な、なんだとっ……!?」
あぁ、始まってしまった。いつもの言い争いが。
代表は私たちに気づくと足を止めたものの、和幸くんはというと、足を止める気配なく突き進んでいくものだから、思わず「副社長」と声を上げてしまった。
「おいおい、我が息子よ。偉大なる父親に挨拶もナシとはどういうことだ?」
通り過ぎようとした和幸くんに、たまらず声を荒げる代表。
いつものことながら、見ているこっちはハラハラしてしまう。
すると和幸くんも足を止め、面倒そうに代表を見据えた。
「ちゃんと頭を下げましたが?」
「言葉がないだろう、言葉が! だいたいお前はどうして俺にだけそう愛想がないんだ! 息子ならもっと父親を慕うべきだろう」
「でしたら俺が慕いたいと思うような父親になってください」
「な、なんだとっ……!?」
あぁ、始まってしまった。いつもの言い争いが。