愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
「え、まだ副社長に話はいっていないの?」
「本当は私に話した後、伝えようとしたらしいんだけど、副社長出社後、書類だけチェックして出ちゃった後で。……来月まで戻ってこないみたい」
クライアントと会うついでに、色々と回ってくるらしく。代表に話したらうるさく言われると思ったのか、私が代表室にいる間に伝言だけ託して会社を出て行ってしまったらしい。
当然代表は怒り心頭。始業時間を迎えても、しばらく代表室から副社長に対する罵声が響き渡っていた。
「でもさ、副社長が反対したとしても辞令を出すのは代表だし、文句言えないんじゃない? ひとまず採用してくれるだろうし、あとは菜穂美の腕の見せどころでしょ!」
「いや……私がやる気出したら絶対変に空回りしちゃって、すぐに副社長に「クビ」って言われちゃうと思うんだけど」
「……それは、まぁ……」
言葉を濁す紗枝に乾いた笑いが出てしまった。
「今までの人たちだって、一応副社長の秘書に就いたけれど、あっという間にクビにさせられてきたじゃない? 私もそのパターンだよ」
そう分かっていて、引き受ける意味ってあるのかな?
田中さんに褒められたのは素直に嬉しいけれど……。
「本当は私に話した後、伝えようとしたらしいんだけど、副社長出社後、書類だけチェックして出ちゃった後で。……来月まで戻ってこないみたい」
クライアントと会うついでに、色々と回ってくるらしく。代表に話したらうるさく言われると思ったのか、私が代表室にいる間に伝言だけ託して会社を出て行ってしまったらしい。
当然代表は怒り心頭。始業時間を迎えても、しばらく代表室から副社長に対する罵声が響き渡っていた。
「でもさ、副社長が反対したとしても辞令を出すのは代表だし、文句言えないんじゃない? ひとまず採用してくれるだろうし、あとは菜穂美の腕の見せどころでしょ!」
「いや……私がやる気出したら絶対変に空回りしちゃって、すぐに副社長に「クビ」って言われちゃうと思うんだけど」
「……それは、まぁ……」
言葉を濁す紗枝に乾いた笑いが出てしまった。
「今までの人たちだって、一応副社長の秘書に就いたけれど、あっという間にクビにさせられてきたじゃない? 私もそのパターンだよ」
そう分かっていて、引き受ける意味ってあるのかな?
田中さんに褒められたのは素直に嬉しいけれど……。