愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
――え、了承するって……それはクビにされず、ひとまず副社長の秘書として頑張らせてくれるってこと?

パッと気持ちが浮上したのも束の間、すぐに副社長は私を叩き落とすようなことを言った。


「ですが俺は今までの仕事スタイルを変えるつもりはありませんから。……これまでのように彼女からすぐ辞めたいと言われると思いますがね」

これまでのように……?

意味深な言葉に思わず隣に立つ副社長を見ると、彼もまた私を見ていて視線がかち合う。

そんな彼の目は冷たくて、なにを思っているのか心情を読み取ることができない。


けれどなぜか視線を逸らせなくて、まじまじと見つめてしまっていると、フッと彼に視線を逸らされてしまった。


「軽く彼女に仕事のことをお話しておいてください。俺にはそんな時間はありませんので。その後こちらへ寄こしてくだされば結構ですから」

うっ……! やっぱり冷たい。

キッパリ言うと副社長は踵を返し、スタスタとドアの方へと向かっていく。
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