愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
それに向こうから『クビ』と言われないのなら、好都合じゃない。だって私が「辞めたいです」なんて言うわけがない。

だったら最大限自分にできることを全うするのみ!!

「小山さんっ……!」

変に気合い充分な私を目の当たりして、目をウルウルさせて歓喜する代表。


「では小山さん、早速ですがまずお着替えをされてから、副社長室に併設されている秘書室のご説明をさせていただいてもよろしいでしょうか?」

「……はい、よろしくお願いします!」

化粧室で急いでストッキングを履き替え、田中さんの後を追って初めて副社長室に足を踏み入れた。


ドアの先にはデスクとファイルがたくさん並べられている棚があり、右側には給湯室。そしてその先に副社長の部屋へと続くドアが見えた。

「ここが小山さんの仕事スペースとなります。デスクは好きに使ってください」

「はっ、はい……!」

次に案内されたのは給湯室。代表室と同じ造りなようで使い方など説明してくれた。

「以上になります。なにかわからないことや困ったことなどございましたら、その都度お聞きください」

「わかりました」
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