愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
任務その④『シュミレーションゲームで副社長を攻略!?』
「丸山商事の担当者は?」
「綾部さんです!」
得意気に言うと、少しだけ副社長は顔をしかめる。
「じゃあ俺が最近契約を取った会社名は?」
「……えっ!?」
最近!? 慌ててメモ帳を取り出しページを捲っていると、副社長はバッグを手に立ち上がった。
「秘書ならそれも把握していて当然だと思うが? 今日もひとりで行く。お前は定時になったら上がっていいから」
「そんなっ……! あっ、副社長!?」
私を横切り、さっさと部屋から出ていってしまった。
シンと静まり返る副社長室で呆然と立ち尽くしてしまう。
「今日も連れて行ってもらえなかった……っ」
がっくり項垂れ、トボトボと自分の部屋へと戻っていく。
憧れのひとり暮らしを始め、副社長の秘書として働き始めて二週間。
ひとり暮らしの方は、両親も驚くほど順調で、意外とこんな私でもひとりでやっていけるのだと、感心していた。
けれど秘書の仕事の方は電話をとって繋いだり、伝言を受け取ったり、来客時にはお茶を出させてもらえるようにはなったものの……。
外出に同行したり、副社長のスケジュール管理・仕事の補佐などそういったことは一切させてもらえていない。
「綾部さんです!」
得意気に言うと、少しだけ副社長は顔をしかめる。
「じゃあ俺が最近契約を取った会社名は?」
「……えっ!?」
最近!? 慌ててメモ帳を取り出しページを捲っていると、副社長はバッグを手に立ち上がった。
「秘書ならそれも把握していて当然だと思うが? 今日もひとりで行く。お前は定時になったら上がっていいから」
「そんなっ……! あっ、副社長!?」
私を横切り、さっさと部屋から出ていってしまった。
シンと静まり返る副社長室で呆然と立ち尽くしてしまう。
「今日も連れて行ってもらえなかった……っ」
がっくり項垂れ、トボトボと自分の部屋へと戻っていく。
憧れのひとり暮らしを始め、副社長の秘書として働き始めて二週間。
ひとり暮らしの方は、両親も驚くほど順調で、意外とこんな私でもひとりでやっていけるのだと、感心していた。
けれど秘書の仕事の方は電話をとって繋いだり、伝言を受け取ったり、来客時にはお茶を出させてもらえるようにはなったものの……。
外出に同行したり、副社長のスケジュール管理・仕事の補佐などそういったことは一切させてもらえていない。