愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
邪魔しちゃいけないと思い、そっとドアの方へ向かい出ようとしたとき。
「珈琲ありがとう。……それと花も」
「――え」
聞こえてきた意外な言葉に足は止まり、振り返ってしまう。けれど副社長は先ほどと変わりなく、リズムよくパソコンキーを打ち続けている。
えっと……もしかして聞き間違え? でも副社長、間違いなく『珈琲ありがとう』って言ってくれたよね。それに花のことも。
信じられなくて、でも信じたくて立ち止まったまま彼をジッと見つめてしまっていると、私の視線に気づいた副社長はこちらを見ることなく言った。
「俺が礼を言うのが、そんなに信じられないのか?」
「……えっ!? いや、そのっ……」
慌てふためいてしまうと彼は手を休め、顔を上げた。吸い込まれそうになる瞳と目が合っただけでドキッとしてしまった中、彼は抑揚のない声で言った。
「俺だって人間だ。感謝の気持ちだって伝えるに決まっているだろ? ……仕事場に花があるだけで、気分も違う。……ありがとう」
「副社長……」
「珈琲ありがとう。……それと花も」
「――え」
聞こえてきた意外な言葉に足は止まり、振り返ってしまう。けれど副社長は先ほどと変わりなく、リズムよくパソコンキーを打ち続けている。
えっと……もしかして聞き間違え? でも副社長、間違いなく『珈琲ありがとう』って言ってくれたよね。それに花のことも。
信じられなくて、でも信じたくて立ち止まったまま彼をジッと見つめてしまっていると、私の視線に気づいた副社長はこちらを見ることなく言った。
「俺が礼を言うのが、そんなに信じられないのか?」
「……えっ!? いや、そのっ……」
慌てふためいてしまうと彼は手を休め、顔を上げた。吸い込まれそうになる瞳と目が合っただけでドキッとしてしまった中、彼は抑揚のない声で言った。
「俺だって人間だ。感謝の気持ちだって伝えるに決まっているだろ? ……仕事場に花があるだけで、気分も違う。……ありがとう」
「副社長……」