愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
「終わりましたらお声掛けください」

ドレスに見惚れてしまっていると、佐々木さんはシャッとカーテンを閉めた。

まさか副社長が料金すべて前払いしてくれていたことにびっくりだけど、正直助かった。持ち合わせが足りなかったら恥ずかしいし。あとで副社長に聞いて払えばいいよね。

だってこんな素敵なドレスを用意されてしまったら、着てみたくなる。

それにこういった服は持っていないし、一着くらいクローゼットに入れておきたい。

副社長のご厚意に甘えてドキドキしながらドレスに袖を通す。

そして実際に着てみた姿を目の前の全身鏡で見ると、テンションが上がってしまった。


「やっぱり素敵……」

見るのと着てみるのでは全然違う。着心地も抜群にいいし、丈の長さも膝が見え隠れするくらいでちょうどいい。

身体を動かしいろいろな角度から見てしまっていると、カーテンの向こう側から声がかけられた。

「どうでしょうか? カーテンの方開けてもよろしいでしょうか?」

「あ……はい」

返事をすると佐々木さんはゆっくりとカーテンを開け、そして私の姿を捕らえると満足そうに頷いた。
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