カクシゴト
「なぁ、私に好きな人誰とか聞いてきてたの、
本当は知ってたからなんでしょ?
私が先輩好きなの。
それなのに色目使ってたんでしょ?
本当、情けないよ。
こんなのと仲良くしてたのが。」
「ミサキっ…」
立ち上がったミサキは走ってどこかへ行ってしまった。
「ミサキ、まって…っ」
「いいよ、秋桜ちゃん。」
「でも…」
「追っかけんくていいよ、秋桜。
あんな奴もういっちょん好かん。」
「いっちょ?」
私と夕依の会話にかずくんが入ってきた。
「いっちょん好かん。
大嫌いって事だよ。」
「おおー!いい方言だなー!」
…!!
『いい方言だな!』
その瞬間、先生を思い出した。
夕依の方言に、前も反応してたな…。
「よし、帰るか!」
かずくんはそれだけ言って私達の前を歩きだした。
その時、私達は泣いていた。
仲良かったはずなのに、
こんなに簡単に崩れてしまうのか。
途中、先生とすれ違った。
でも、私はもう顔を見る権利は無い。
うつむきながら通り過ぎる、筈だった…
「松田、話がある。
今少し時間あるか?」
本当は知ってたからなんでしょ?
私が先輩好きなの。
それなのに色目使ってたんでしょ?
本当、情けないよ。
こんなのと仲良くしてたのが。」
「ミサキっ…」
立ち上がったミサキは走ってどこかへ行ってしまった。
「ミサキ、まって…っ」
「いいよ、秋桜ちゃん。」
「でも…」
「追っかけんくていいよ、秋桜。
あんな奴もういっちょん好かん。」
「いっちょ?」
私と夕依の会話にかずくんが入ってきた。
「いっちょん好かん。
大嫌いって事だよ。」
「おおー!いい方言だなー!」
…!!
『いい方言だな!』
その瞬間、先生を思い出した。
夕依の方言に、前も反応してたな…。
「よし、帰るか!」
かずくんはそれだけ言って私達の前を歩きだした。
その時、私達は泣いていた。
仲良かったはずなのに、
こんなに簡単に崩れてしまうのか。
途中、先生とすれ違った。
でも、私はもう顔を見る権利は無い。
うつむきながら通り過ぎる、筈だった…
「松田、話がある。
今少し時間あるか?」