カクシゴト
【夕依P.S.】

「何でここにいたん。」

「ゆいちゃん…だっけ?
前にも言ったとおり、
俺は秋桜ちゃんが好きなんだよね。
舞桜何かに負けないくらい。」

「舞桜って…」

「秋桜ちゃんにキスした人。
聞いてない?話。」

「聞いたっちゃ聞いたけど…」

「そいつさ、秋桜ちゃんのこと好きなんだって。
でもさ、俺の方が長いんだよ?」

「え?」

「秋桜ちゃんのこと好きなの。」

何やこいつ。
聞いとらんことグチグチと。

「あんたの事なんかどうでもよか。
はよ聞いてることこたえるけん、
返してやるわ。」

「こわいね〜」

むっかつくな!
こいつ。大して顔も良くないくせに!

「俺のせいでこうなっちゃってんだから、
なんかあったら守ってあげようと思って。」

「いらん。
お守りなんていらん。

私がそばにいるけん、
守ってあげとーと。」

「へぇ、言うねぇ。
でもそんなちっさい体じゃ守れないんじゃない?」

男が私の腕を掴んできた。

「触んなぼけ!!」

思わず大声を出してしまった。

「いたっ、夕依ちゃん力強いねぇ。」

「気持ち悪い。」

「え?」

「そんなことしとるから秋桜に振り向いて貰えんとちゃう!?」

むかつく、私に触っていいのはさきだけだから。

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