ずるい男 〜駆け引きは甘い罠〜

先ほどまで浜田を見つめすり寄っていたはずなのに…


今は、俺に夢中だ。


「峯岸さん…もう一度キスして」


あんなキスじゃ物足りなかったようだ。


わざと焦らし、美姫から求めてくるように仕向けた確信犯の峯岸は、思い通りに事が運び笑わずにいられなかった。


フッと悪い笑みこぼし、自販機の影に2人の体を隠し美姫の唇をなぞった。


「悪い女だな」


「自分こそ…」


抗議しかけた美姫の言葉を塞ぎキスを深めていくと、自然と峯岸の背中にしがみつく女を、もっと、もっと夢中にさせたくて堪らなくなる。


舌を絡めながら、峯岸の手はスカートの上からお尻を撫で、反対の手は腰を撫でた後、上に上がり胸を揉みだす。


身をよじる美姫を逃がさないとばかり、足の間に膝を入れ身動きできないようにする。


声を殺し、気持ちよさそうに喘ぐ美姫の耳朶を食み、吐息を吹きかける。


力が抜けたようにカクンと膝の上に落ちる美姫。


「ふっ、これぐらいで堕ちるなよ」


「キス以上のことするなんて反則よ」


揶揄う峯岸を恨みがましい目つきで見つめる美姫を、愛しさでぎゅっと抱きしめていた。


「怒るなよ…可愛く反応するお前が悪い」
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