俺様上司は、まさかの〇✕!?
……年下か。
今まで年上ばかり好きになって付き合っていたからだけど、意外と年下もいいかもしれない。
なにより、課長を忘れられるチャンスかもしれない。
私が一歩前に向かって歩いて行けるきっかけになるかも。
岬くんは私に対して、特別な感情を持っていないのかもしれないけれど。
「いいよ。じゃあ仕事終わったら行こう」
「本当ですか!やった!」
岬くんは無邪気に喜んでいた。
そんな岬くんを見て、私もつい笑顔が零れる。
……自然に笑ったの、久しぶりだな。
うん。これでいい。
いいかげん、前を向いていかなきゃ。
まだ課長のことは好きでいても。
少しずつ、忘れていかなきゃ。