俺様上司は、まさかの〇✕!?

課長は早速飲みたい焼酎を決めたようだ。


「お前はどれを頼むんだ?」とメニューを私に渡しつつ、呼び出しのボタンを押した。

私も「課長と同じものを」、とメニューを軽く目を通しただけで、そのままテーブルの脇にしまう。


正直、焼酎なんてどうでもいい。

このときの私はお酒の力もあり、ある一大決心をしていた。


――そう。

このふたりきりというシチュエーションを逃してなるものか!



今日こそ、課長に私の想いを伝える……!



出会って5年。

いつの間にか好きになって、課長に少しでも認められたくて必死に仕事にも食らいついてきたし、女磨きも欠かさなかった。

どれもこれも、すべて課長のため。

課長に相応しい女になるために努力をしてきたの!



……とはいえ今までの結果から見て、私も他の女性社員と同様、玉砕するかもしれない。

でも今の今まで課長がフリーなのは、もしかしたら私を密かに好きで、それで……。


なんて、そんな仄かな希望を妄想できるのは、やはりお酒が入っているからなのかもしれない。


チャンスは今日しかない。

今日こそ、この想いを告げてみせる……!

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