私はあなたの恋愛相談相手~この思いを胸に秘めて~
呆れたような視線を向ける万純。
彼女は、私が馨のことを好きだと知っている。
だから、毎回心配してくれるのだけれど…。
「…だって、今さら、今回は、相談のりたくないなんて言えなくて…」
「バカ。そんなの適当にあしらっとけばいいのよ。いい加減、馨も一人で何とかしろってーの」
だんだん、口調が荒くなる万純に私は苦笑いを浮かべた。
「ほんとだよね」
「ねぇ。結茉、あんたもそろそろあんな奴ばっかり思ってないで他に目を向けてみるのはどう?今度、合コンセッティングしようか?万里のツテで余裕よ?」
と、万純は、真剣な表情で私を見つめる。
ちなみに、万里というのは、万純の双子のお兄さん。
近くにある男子校に通っている。
「…ん、そうだね」
「このままじゃ、結茉、ずっと馨に囚われっぱなしだよ?あっちはあっちで好きなことやってんだから!ね、決まり!万里には、私から連絡しとくし。てか、今日、私の家に来ない?服とかも可愛いの貸したげるし」