私はあなたの恋愛相談相手~この思いを胸に秘めて~
ジェットコースターは、好きなのに観覧車苦手って変な話をだけどね。
ノリノリの鞠子先輩の姿を見ていると、苦手ですって言い出せる雰囲気でもない。
しょうがない、、乗るか。
意を決して「いいですね!」と、賛成の言葉を言おうとした時だった。
「俺、パス。観覧車苦手。確か結茉も苦手だったよな?」
「…え、あ…うん」
急に声をかけられ、上手く言葉が出てこない。
てか、さっきまで無視してたくせに何なのよ。
「何それー?ジェットコースターは平気なのに??」
馨の言葉に不思議そうな表情を浮かべる鞠子先輩はちょっと不服そう。
「だってジェットコースターは爽快感楽しむもんだし、高いのも一瞬だし、乗りたいなら待ってるから先輩行ってきな?」
ちょっと、馨…。それはいくらなんでも。
馨の言動をたしなめようと口を開いたのと同時に
「……わかった、じゃあ、万里くん付き合ってくれる?結茉ちゃんも苦手みたいだし」
鞠子先輩は、万里くんを引っ張って観覧車のある方へと歩いていく。
万里くんも鞠子先輩を気遣ってか、手を振払わなかった。