私はあなたの恋愛相談相手~この思いを胸に秘めて~
一瞬にして馨と2人残された私。
気まずいことこの上ないが、とりあえずさっきの鞠子先輩への態度はあんまりだ。
「…ちょっと、さっきの言い方はないんじゃない?」
「何が?」
「何が?じゃなくて、鞠子先輩、馨と乗りたかったんだよ?何であんな言い方…」
「…別に。観覧車苦手だし」
「そりゃ、苦手かもしれないけど。ちょっと我慢すればいいじゃない。……それにさっきの売店から馨なんかおかしいよ?」
馨は、そんな私の言葉に、
「……だな。俺が悪い」
ハァ…と、肩を落とす。
相当落ち込んでるのかなかなか私の顔を見ない。
「…なんか疲れてる?とりあえず2人が戻ってくるまで座っとこうよ」
私は近くのベンチを指差し、馨の腕を引っ張った。