私はあなたの恋愛相談相手~この思いを胸に秘めて~
何か言わないとと頭の中ではわかっているのに、今の気持ちをどう言葉にして伝えればいいのかわからなくて、黙り込んでしまう。
すると、
「…ごめん、困らせた」
「…ちが、えっと…」
「結茉にはもうアイツがいるのにな…先輩たち迎えに行こう」
馨が私を気遣うように小さく笑い、さっきまで掴んでいた私の腕をそっと離した。
その表情に思わずズキッと、胸が痛む。
だめだ、今ちゃんと話さないと…。
そう思って観覧車の方向に歩き出す馨を引き止めようとした時、
「お待たせ!2人とも待たせてごめんね」
鞠子先輩の明るい声が聞こえてきた。
パタパタと、小走りで私達に駆け寄ってくる鞠子先輩。
その後ろからため息をつきながら戻ってくる万里くん。