私はあなたの恋愛相談相手~この思いを胸に秘めて~
「ふふ。万里くんでも照れるんだね~。なんか、可愛い」
気づけば、ぽろっとそんな言葉が口に出る。
「…っ、俺も慌てることくらいあるよ。学校でも、イジられることも結構多いし」
「そうなんだ!意外!」
いつも完璧な万里くんしか見たことなかったからか、学校でイジられる彼を想像できない。
んー、ちょっと見てみたいな。
なんて、心の中で思い、和んだ瞬間だった。
「あれ、結茉?」
背後から私の名前を呼ぶ聞き覚えのある声。
その声に思わず体が固まってしまう。
「…っ」
このまま、気づかなかったフリをしてしまおうかと考えたけれど、
「え?結茉ちゃん…??」
続けざまに、聞こえてきた鈴を転がしたような可愛らしい声に私は、ソッと振り返った。