私はあなたの恋愛相談相手~この思いを胸に秘めて~
驚きと戸惑いで私は、目を見開いて万里くんを見つめる。
けど、当の彼は、動じる様子1つ見せないで、ただただ鞠子先輩に向かって微笑んでいた。
すると、
「やっぱり!二人、すっごくお似合いだと思った。結茉ちゃんの彼氏さんカッコいいね、馨」
鞠子先輩も一段と表情明るく、馨に同意を求める。
やめて…まだ、聞きたくない。
馨の口からは…まだ。
そんな私の思いもむなしく、
「…あぁ、そうだな」
馨は、笑顔でそう答えた。
ズキン
ギュッと、まるで胸が押し潰されるような鈍い痛みがはしった。
…っ、ダメ。馨から離れるって決めたばっかじゃん。
そう頭ではわかっているのに、痛む胸が私の本当の気持ちを表してしまいそうで怖くなった。
徐々に、熱いものが込み上げてきて、瞳がぼやけてくる。
泣くな。私…わかってたことじゃん!
笑わなくちゃ。いつもの恋愛相談の時みたいに…。