私はあなたの恋愛相談相手~この思いを胸に秘めて~
すると、
「いいじゃん。女々しいなんて思わないよ。それだけ一途に相手のこと好きだってことだし。ま、俺からしたら結茉ちゃんにそこまで思われてる馨くんのこと超ムカつく反面、羨ましいけどね」
と、万里くんは私に声をかけた。
「…万里くん」
その言葉に私は、下げていた視線をゆっくり万里くんに戻す。
「ま、とにかく、俺が結茉ちゃんのこと好きなのは変わりないから、覚えといてね?よし、そろそろバスも来る時間だし行こうか?」
「…うん、ありがとう」
その後、バスの中。
私と万里くんは、お互いに黙ったままで。
けど、不思議とそんな沈黙の時間を嫌だとは感じなかった。
むしろ、その空間が居心地良いとさえ思える。
そんな不思議な感覚に、私は安心したのかいつの間にか眠ってしまっていた。