ずるくて苦い
家に帰らなくなったのは中学2年の夏辺りからだった

祖父母の家に行く

そう言って家から逃げた

1度逃げると家に帰るのが怖くなった

自分がいない方がいいんだと理由をつけてどんどん家族から遠ざかった

母はこの頃になると私に暴力をふるうことは減っていった

なのに息苦しさも恐怖も決して消える事はなかった

あの時の記憶が消える事もなかった

私は平和な毎日に戻っても楽にはなれなかった
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