色のない世界
教室に着くと、丁度チャイムが鳴った。

桐梧「あ、鳴った。光桜、呼んだら入ってきてな」

『はぁーい』

ガラガラととーごは教室に入った。
教室は、ガヤガヤと煩かった。

桐梧「おいお前ら座れー。チャイム鳴ったぞー」

その言葉で、教室は静かになった。
とーご凄いなぁ。ちゃんと先生やってるんだ。

桐梧「えー、今日は転校生がいる」

男子1「転校生!?」

女子1「イケメンがいいなぁ〜♡」

女子2「あたしもぉ〜♡」

男子2「俺は可愛い女子期待っ!」

そんな声が聞こえた。早くもバックレたい。

桐梧「お前ら静かにしろ!…ほら、入ってきていいぞ」

その言葉で教室に入る。

女子1「チッ、なんだ女かよ」

男子3「女子!!」

男子2「しかも意外と可愛くね!?」

ガヤガヤガヤガヤうるさ。

桐梧「お前ら何回注意すれば気が済むんだよ!!」

バンッ!と教卓を叩くとーご。教室内はシーンと静まり返った。ありゃりゃ、軽くキレたな。

桐梧「……よし。じゃ、自己紹介」

え、この空気で喋るの?まぁいいけど…。

『…柊光桜です』

桐梧「……以上か?」

『うん』

桐梧「そうか。あ、お前ら!光桜に手出したら俺が許さねーからな!」

クラス全員「は、はい!しません!!」

わー、すごーい(棒)

桐梧「あ、光桜の席はそこな」

指差したのは、窓側の一番後ろ。

『ん』

こくりと頷きその場所へと行けば椅子に座る。
私が座ったのを見て、とーごが少し話し、そこでチャイムが鳴った。

桐梧「じゃ、挨拶」

男子4「きりーつ、れー」

桐梧「ちゃんと次の準備しろよー」

そう言ってとーごは出ていった。
教室はガヤガヤとうるさくなる。

……これじゃ寝れないなぁ。
屋上行こ。

そして私は席を立ち、屋上へと向かった。
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