色のない世界
?「……!お……!おい!!」

声がする。なんなの、寝てたのに。最悪。

うっすらと目を開ける。
周りには、イケメン5人とパンダが1人居た。

……誰?

?1「あっ!やっと起きたみたいだよ!」

?2「どんだけ寝れば気が済むねん!」

?3「……おい」

あー……なんか面倒くさそう。逃げよ。

そう思い、私は起き上がって逃げようとした。けど。

?3「おい、どこに行く」

腕掴まれました。

『どこって教室だけど何』

?4「教室ぅ?ここぉ、私たちのぉ、溜まり場なのぉ〜。なのにぃ、なぁんでぇ、他人がぁいるのぉ?」

……キモイ。え?何こいつ。ぶりっ子?しかも香水の匂いキツすぎて臭いし。パンダメイクだし。

?2「せやで!!俺ら紅蓮の溜まり場に何勝手に入ってきてんねん!」

?5「それに、どうやって開けたんです?ここの鍵は僕達しか持ってません」

……ほんとめんどくさい。

『あー、知らなかったの。転入してきたから。勝手に入ってごめんなさい。鍵はちょっとピッキングしただけ。じゃ、失礼します』

と言って行こうとしたのに、まだ掴まれたままだ。

『何。だからごめんってi

?3「お前、ちょっと座れ」

は?』

?3「座れ」

何なのこいつ。何様だよ。

取り敢えず、離してくれそうもないので、その場に座った。
だけど、腕は離してくれない。まぁもういいや。

『……で、何さ』

腕を掴む男を見たら、敬語野郎を指差した。
お前は話さねぇのかよ。
そして敬語野郎の方を見た。

?5「こほん。貴女、ピッキングと言いましたが、ここの高校はセキュリティも高く、ピッキングでそう簡単に開けられるものではありません」

あ、そだったの。だから?

?6「何者かな、君は」

『はぁ、そんな事聞かれても私はただの人間。周りと変わらないよ。何者とかないんだけど。どう答えたら、貴方たちは納得する?結局はそこでしょう?』

それに、一方的過ぎない?

?3「お前、名前は」

『はぁ?名前聞く時は自分から名乗るもんでしょ?』

?2「え!俺らのこと知らんの!?」

『は?知るわけない。自意識過剰?』

?6「ごめんね、うちの皆が。僕ら、紅蓮っていう暴走族なんだ」

?1「因みにね!全国No.2なんだよ!」

全国ねぇ…。つか、暴走族かよ。なるべく関わりたくないなぁ。

?6「俺は紅蓮副総長、轟誠也」

えーと、爽やかくんでいいか。

?2「俺は紅蓮幹部、佐々木裕斗や!」

関西弁ね。

?1「僕は同じく幹部の坂井響だよ♡」

はいはい、可愛い系。

?5「紅蓮幹部、浜梨景です」

敬語くんでしょ。

?4「私はぁ、桃園愛莉っていうのぉ。紅蓮の姫だよぉ♡」

パンダパンダ。

?3「紅蓮総長、夢咲怜夜だ」

俺様ね。

つか、なんで自己紹介タイムになってんの?
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