王子様の溺愛【完】※番外編更新中
「あ、あたしも、先輩とデート、したいですっ」
縁は吃りながら心にある本音を依人に打ち明けた。
付き合えるだけでも奇跡だと言うのに、依人といるようになってからは、もっと一緒にいたいと欲が顔を出す。
「それなら、お祭り一緒に行こうか」
「はいっ」
依人と初めて出掛けられる嬉しさのあまり、縁は満面の笑みで頷いた。
「その前に期末試験乗り越えなきゃね」
縁日は八月初旬の夏休みの最中に行われるので、その前に期末試験が立ちはだかっていた。
「う……そうですね……」
縁は期末試験と聞いて憂鬱な気持ちになりしょんぼりと項垂れた。
成績はいい方だが、それでも試験期間は嫌だと思う。
「そんなに落ち込まないの。今週の日曜、俺の家で一緒に勉強しよう。分からないところがあったら教えてあげるから」
「お願いします……」
頭を撫でられて、頬に熱が集まった。
(あたしったら現金ね。先輩と勉強出来るだけで、試験も悪くないって思い始めてる)
「今日も送ってくれてありがとうございました」
自宅に到着し、縁は依人に頭を下げてお礼を言う。
「俺こそありがとう――――縁と過ごせて癒されたよ?」
「っ!?」
耳元で甘く囁かれて、心臓が爆発するかと思った。
「また明日ね?」
依人は縁にふわりと微笑むと、帰って行った。
縁は吃りながら心にある本音を依人に打ち明けた。
付き合えるだけでも奇跡だと言うのに、依人といるようになってからは、もっと一緒にいたいと欲が顔を出す。
「それなら、お祭り一緒に行こうか」
「はいっ」
依人と初めて出掛けられる嬉しさのあまり、縁は満面の笑みで頷いた。
「その前に期末試験乗り越えなきゃね」
縁日は八月初旬の夏休みの最中に行われるので、その前に期末試験が立ちはだかっていた。
「う……そうですね……」
縁は期末試験と聞いて憂鬱な気持ちになりしょんぼりと項垂れた。
成績はいい方だが、それでも試験期間は嫌だと思う。
「そんなに落ち込まないの。今週の日曜、俺の家で一緒に勉強しよう。分からないところがあったら教えてあげるから」
「お願いします……」
頭を撫でられて、頬に熱が集まった。
(あたしったら現金ね。先輩と勉強出来るだけで、試験も悪くないって思い始めてる)
「今日も送ってくれてありがとうございました」
自宅に到着し、縁は依人に頭を下げてお礼を言う。
「俺こそありがとう――――縁と過ごせて癒されたよ?」
「っ!?」
耳元で甘く囁かれて、心臓が爆発するかと思った。
「また明日ね?」
依人は縁にふわりと微笑むと、帰って行った。