【11/7改訂版】お願いダーリン! ~大好きな上司に片思い~
2人は端の席に座ると、溜息をついた結花に千香は苦笑した。
「本当にめずらしいね。結花がそんなに落ち込んでるなんて。樋口主任の事でしょう?」
「……うん」

「何があったの?」
「とうとう言っちゃった。好きだって」
その言葉に千香は、いまさら?と言う顔を結花に向ける。
「嫌?待って。何度も言ってたよね?好きって」
「うん。でも本当に本気にしてなかったみたい。言い合いになって、私本当にきれちゃって、本気で好きなのって言ったら、驚いて言葉に詰まってた」
結花は、自嘲気味に笑うとビールを一口飲んだ。

「嘘……。誰が見ても好きってわかっていたと思うのに……」
千香は唖然として言葉を詰まらせた。

「それだけ、女として見られてなかって事でしょ」

「それで、最近まったく仕事以外で話をしてないんだ」
千香も納得といった顔をした。

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