【11/7改訂版】お願いダーリン! ~大好きな上司に片思い~
「29分。まあ、こんなものだな」
晃は満足そうに言うと、片づけを始めていた。
「はい…。本当にありがとうございます。一人だったらあと2時間は覚悟してました」
しゅんとして言った結花に、晃は優しく微笑む。
「お前とじゃまだまだ経験が違う。ほら、帰る準備しろ。飯行くぞ」
「はい……。え!飯?」
「腹減ってないのか?」
きょとんとして言った晃に、誘われたことに驚いたとはいえず、結花は慌てて言葉を発した。
「すきました!とっても!」
そんな結花を見て、晃はクックっと肩を震わせて笑い声をあげる。
「お前、なんか小動物みたいだな。本当に食べることになると目の輝きが違う」
「そんなことないですよ!」
(主任とご飯に行けるからなんて、言えないか……)