【11/7改訂版】お願いダーリン！ ～大好きな上司に片思い～

「確かに。結花ちゃん今日色っぽいよね」
町田がニコリと笑い、晃に同意を求めたことで結花はさらにいたたまれない気持ちになる。


「町田主任、相変わらず軽いですね……」
千香はそんな町田の様子に、呆れたように冷たい視線を向ける。

「千香ちゃんは今日も、色っぽいよ」

「はい、はい。ありがとうございます」
適当に答えた千香に、町田はさらに言葉を続けた。

「えー本当だよ。千香ちゃん飲もう飲もう！」
町田は千香のグラスにビールを注ぎながら楽しそうに声を上げていた。

「本当に適当なんだから……」
諦めたように千香がグラスのビールを飲んでいるのを横目に、結花はクスリと笑う。

「ほら、小松も飲め！」
千香に視線が向いてホッとしていたのもつかの間、武田の言葉に、結花は半ばやけにビールを一気に流し込んだ。

そしてグラスを半分ぐらい飲んだところで、そのグラスが手から消えた。

「武田。小松ばっかりじゃなくて俺にもビール注げよ。こっち来て」
その言葉と同時に隣にいた武田がいなくなり、結花はホッと息をはいた。