またあした 。
「い、ますよ…」

「そっか」

一瞬先輩の顔が曇ったのは

きっと気のせい…。

「先輩はー…」

「俺も、好きなやついる」

いるんだ…

「そう、ですか…」

ぽつ…

「あ、雨」

「早く行こう」

「はい…」

先輩に好きな人がいることを知った。

先輩の好きな人はどんな人ですか?

あたしじゃ…ないですか?

降りしきる雨の中

そんなことを考えていた。



< 32 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop