またあした 。
冬休み最終日。
遼先輩はまだ目を覚まさない。
「遼先輩………冬休み終わっちゃうよ?」
「いくら寝るのが好きだからって…
寝すぎだよ」
ふふふっと笑って先輩を見る。
綺麗な、寝顔。
「…っ、先輩……………」
「起きてよ、先輩………」
そう言っても眠り続ける先輩。
先輩の顔にそっと近づく
そしてそっとキスをする。
「………夜這い?」
え………?
さっきまで目を閉じて眠っていた先輩
目を、開けている…
「せん、ぱい………?」
「うん。確か前も麗生によばいされたなあ…
麗生?」
「せんぱっ………………っ」
「麗生。おはよう」
「遼、先輩っ………」
ぎゅっと先輩に抱きつく。
「先輩っ…先輩………」
「そんなに呼ばなくてもおきてるよ」
笑ってあたしの頭を撫でる先輩。
「もう…起きないかとっ…おもった…」
「そんなわけない」
「っう………よかっ…た……」
「毎日来てくれたの?」
こくこくと先輩の問いかけに答える。
「…ありがと。麗生」
「せんぱいいっ…………」
うわあんと大きな声でなくあたし。
「こら、病院だから…」
困ったように笑う先輩。
ガラッ
「麗生ちゃん?!どうしたの………
遼?!?!」
「母さん」
遼先輩のお母さんが来たようだ
「遼………いまっ先生読んでくるわ」
震えた声で話す先輩のお母さん。
みんな、遼先輩の事待ってたんだよ。
「麗生顔上げて」
そっと顔を上げると
「ただいま」
そういってキスをしてくれた。