光~明るいほうへ~
あぁそうか。
私は汚れているのか。
世間では汚れていると思われているのか。
そう、だけど私自身が誰よりもそう思ってる、「私は汚れている」って。
子どもの頃から拭えなかった、「私は普通とは違うんだ」という感情の正体はこれだったのか。
すべてが腑に落ちた。
そして、すべてが堕ちた。
汚れている人間が何をするか。
汚れているのなら、いっそのこととことん汚れてしまおう。
そう考えても不思議ではないと思いませんか?
だから自分を黒く染めることにした。
どす黒い中に混じれば、私の汚れが目立たなくなる、そう思ったから。
だからその日から色んな男性に身を委ねた。
足元からどんどん黒い闇のようなものが染めていった。
染まっていくたびに、私の中のなにかが壊れていくのを感じつつも黒に染まることをやめることなどできなかった。
ただひたすらに黒く黒く、とことん黒くなりたかった。
私の存在なんて光り輝く場所とは対極にあるんだ。
私なんて生き物はそうやってまっ黒くなって最終的には死んでいくんだ。