今年の夏もキミを想う…。

隣で聞いていた和果子も、高知の隣に立っていた柚花も、皆同じように首を傾げていた。


「まあまあ、とにかく!組み分けをしよう。クジ作ってきたんだ」


随分と準備のいい高知がポケットから無造作に取り出したのは、四つに折りたたまれた四枚の紙。


「同じ番号が書いてあった人同士がペアね。はい、まずはゆずちゃん、どうぞ」


一番に名指しされ、恐縮しながら柚花が紙を一枚取る。

次いで和果子、宮崎、最後に残った紙を高知が取って、全員一斉に紙を開いてみせる。

ペアは


「なんでオレ、宮崎となの!?」

「それはこっちのセリフです」

「あの引き方だったら、こういう事態も想定できたと思います」

「………」


男と女で、綺麗に別れることとなった。
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