今年の夏もキミを想う…。
「それ飲んだら、海に入る事。宮崎は、荷物番するためにここに来たんじゃないでしょ?」
そう言ってペットボトルのキャップを閉めると、再びクーラーボックスに戻して、着ていたTシャツを脱ぎ捨てる。
小学生の頃から、散々見飽きていると思っていた和果子の水着姿だが、見慣れていたスクール水着とは違う、大胆なビキニタイプのその姿に、不覚にも胸がドキっとした。
ビタミンカラーの鮮やかな色合いが、目に眩しい。
それに、露出度の高い水着姿は、和果子の女性らしい体つきを強調させていて、宮崎は咄嗟に目をそらす。
和果子は、幼い頃からの大切な友達だ。
そんな存在を、いやらしい目で見てしまいそうになる自分が恥ずかしかった。
それと同時に、なぜ目の前で水着姿を披露しているのが彼女ではないのか……と思ってしまう自分も、どうしようもなく嫌だった。
「おーい、和果子ちゃーん!と、宮崎ー!」
浮き輪を膨らまし終わったらしい高知が、大きく手を振って二人を呼んでいる。