今年の夏もキミを想う…。
「いい加減下りてください、先輩。重いです」
「照れ屋だなー、全く」
「照れてるんじゃありません!ほんとに重いんです」
わーわー言い合う二人を見て、また彼女が楽しそうに笑う。
「二人は本当に仲良しだよね」
笑い混じりの楽しそうな彼女の声で聞こえた、聞き捨てならないそのセリフに、宮崎が反論しようとして口を開くと、それにわざと被せるようにして、高知が「もちろん!」と元気よく答えた。
「宮崎は、もうオレの弟と言っても過言ではない存在だもんね!」
「それは過言です。俺はただの後輩ですから」
宮崎が苦戦しながらも何とか、肩から首に巻きついていた腕を引き剥がして、その下から抜け出すと、高知が残念そうな声を上げる。