今年の夏もキミを想う…。

突然の事にビックリしている宮崎の前で、彼女は綺麗に地面に着地してみせた。

まるで体操の選手みたいにピッタリと足を揃えて、両腕をぴーんと空に向かって伸ばす。

「何やってんだ」と呆れかえる宮崎に、「今のは金メダル級だったでしょ?」と、彼女は得意げに笑った。


「いつでもいいの。いつでもいいから、今度は五人でここに来て、みんなでタイムカプセルを埋めたいの」

「勝手にここに何か埋めて、怒られたらどうするんだよ」

「それはそれ。またスリルがあって楽しいでしょ?」


宮崎としては、そんなスリルは楽しみたくもないのだが、彼女は嬉しそうに楽しそうに笑っている。


「ねえ、宮崎くんは、何を入れたい?」


不意に顔を近づけてきた彼女に、宮崎はドキっとして慌てて顔を背けた。

無防備にそうやって顔を近づけてくる彼女の癖は、長い付き合いでも慣れることはなくて、いつも宮崎の心拍数を上げる。
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