今年の夏もキミを想う…。
「あんたら、誰のせいでみんな突然呼び出されたと思ってんの!」
「なんだよ……」
「俺らのせいじゃないだろ」
「そう、誰のせいでもない。言ってみればこれは、クラス全員の連帯責任よ。いいからつべこべ言わずにとっとと行け!!」
和果子の剣幕に押されて、思わず押し黙った男子に、更にトドメのセリフが襲いかかる。
「今行かないなら、当日にフリフリのミニスカート履かせてビラ配りしてもらうけど、そっちのがいいのね?」
「こ、この……鬼委員長!」
慌てて腰を浮かせた男子は、捨て台詞を残し、和果子の手からポスターをひったくるようにして教室を飛び出していく。
その姿を見送って一息ついた和果子の隣に、クスクス笑いながら友人が並んだ。
「わかちゃん、随分と気合入っているね。当日は、彼氏も来てくれるから?」
「か、彼氏って!?そ、そんなんじゃないから!!」
慌てて両手を振って否定する和果子に、友人は更に笑みを深める。