いつか君と見たサクラはどこまでも
挫折から学ぶこと
【桜井実華】
学校に行くのが少し怖かった。
赤坂は完全に行ってないから欠席がつくけど、私は途中で無断で抜け出してしまったから、先生に何を言われるかわからない。それに愛佳だって巻き込んでしまったし。
みんなは受験のために頑張って学校に通っているというのに、そんな中で抜け出すだなんて最低だなと今思う。もうやってしまったことだけど。
覚悟はした上で教室に入ってみる。
「おい桜井」
やっぱり。この声はあの先生だ。
「は、はい」
恐る恐る後ろを振り返ると、そこには恐ろしい顔をした先生が立っていた。
「ちょっと話をしようか」
連れて行かれたのは職員室。
周りには先生がたくさんいるし、生徒だって何人かいる。
恥ずかしいよ……
「昨日はどこに行ってたんだ?」
「えと、友達が病気になってその様子を見に……」
「ふざけんじゃねぇ!」
先生の声は職員室中に響き渡った。周りの先生も生徒もこちらに注目する。
「お前成績いいくせに出席日数足りてないんだし、もったいないことしてんだぞ。これ以上点下げて何がしたいんだ」
私の成績だと通常は、推薦入試を受けることができた。
だけど、過去に不登校になった時があって出席日数が足りないとのこと。赤坂も同じ状況だった。
「ごめんなさい」
「ごめんなさいで済むことなのか?」
きっとこれは何をしても許されることじゃないんだ。
まぁそれほどのことをしてしまった自分が悪いのだけれど。
「お前来週一次試験だろ?」
そういえばそうだった。翔くんのことしか考えていなかったから、受験なんてどこかへ置いてきてしまったんだ。
かなり危うい状況だ。勉強しないと落ちてしまう。
「まぁ、お前の場合は楽勝か」
ハハッと大きく声を荒らげて笑う先生は、なんだか私をバカにしているようにも見えた。
「楽勝なんかじゃないです。そういうのやめてください」
真剣な私を目の前にまだ笑っている先生には、本当にイライラする。
「まぁ落ちても二次試験があるからな。でも一次で受かった方が先が楽だよな」
そう言って先生は私を解放してくれた。
本当に疲れる先生だ。
翔くんがもし受験をするのなら、受験は明後日に控えていることになる。そんな時に病気が発症してしまったんだ。
そんな翔くんに比べたら私なんて本当にちっぽけ。だから負けてなんかいられないよね。
私はもう一度気合いを入れ直して、勉強に励むことにした。
学校に行くのが少し怖かった。
赤坂は完全に行ってないから欠席がつくけど、私は途中で無断で抜け出してしまったから、先生に何を言われるかわからない。それに愛佳だって巻き込んでしまったし。
みんなは受験のために頑張って学校に通っているというのに、そんな中で抜け出すだなんて最低だなと今思う。もうやってしまったことだけど。
覚悟はした上で教室に入ってみる。
「おい桜井」
やっぱり。この声はあの先生だ。
「は、はい」
恐る恐る後ろを振り返ると、そこには恐ろしい顔をした先生が立っていた。
「ちょっと話をしようか」
連れて行かれたのは職員室。
周りには先生がたくさんいるし、生徒だって何人かいる。
恥ずかしいよ……
「昨日はどこに行ってたんだ?」
「えと、友達が病気になってその様子を見に……」
「ふざけんじゃねぇ!」
先生の声は職員室中に響き渡った。周りの先生も生徒もこちらに注目する。
「お前成績いいくせに出席日数足りてないんだし、もったいないことしてんだぞ。これ以上点下げて何がしたいんだ」
私の成績だと通常は、推薦入試を受けることができた。
だけど、過去に不登校になった時があって出席日数が足りないとのこと。赤坂も同じ状況だった。
「ごめんなさい」
「ごめんなさいで済むことなのか?」
きっとこれは何をしても許されることじゃないんだ。
まぁそれほどのことをしてしまった自分が悪いのだけれど。
「お前来週一次試験だろ?」
そういえばそうだった。翔くんのことしか考えていなかったから、受験なんてどこかへ置いてきてしまったんだ。
かなり危うい状況だ。勉強しないと落ちてしまう。
「まぁ、お前の場合は楽勝か」
ハハッと大きく声を荒らげて笑う先生は、なんだか私をバカにしているようにも見えた。
「楽勝なんかじゃないです。そういうのやめてください」
真剣な私を目の前にまだ笑っている先生には、本当にイライラする。
「まぁ落ちても二次試験があるからな。でも一次で受かった方が先が楽だよな」
そう言って先生は私を解放してくれた。
本当に疲れる先生だ。
翔くんがもし受験をするのなら、受験は明後日に控えていることになる。そんな時に病気が発症してしまったんだ。
そんな翔くんに比べたら私なんて本当にちっぽけ。だから負けてなんかいられないよね。
私はもう一度気合いを入れ直して、勉強に励むことにした。