空高く、舞い上がれっ。
ステージの裾から赤や青、緑や黄色の照明の中へと足を踏み入れる感覚。自分が少し輝けるような気がする。
ステージの上は、数日前にしたリハーサルの時よりも狭く感じた。
客席に座る人の顔は逆光で見えないようだ。これなら緊張しない。
リズミカルなラップの曲に合わせ、わたしと委員長がまわす二本のロープ。
いち、に、いち、に……と、わたしの取るタイミング。一人ずつタイミングをはかり、クロスするその中へと飛び込んで出て行く。
寧音は中腰状態になった委員長の背中を馬飛びして、中へ入った。
練習ではなかなか出来なかった技の成功に、寧音はそのままロープを跳びながら向かい合っているわたしに満面の笑みを見せる。
わずか10分間しかない制限時間の中で精一杯の幸福を感じた。
あぁ、楽しいよ。
そう思った時、輝空の顔が白くまぶしい照明の光と重なって思い浮かんだ。
「ごめん……好きだよ……」
耳がおかしくなってしまいそうな音量の音響の中では、わたしの声は誰にも届かず消えていった。
ステージの上は、数日前にしたリハーサルの時よりも狭く感じた。
客席に座る人の顔は逆光で見えないようだ。これなら緊張しない。
リズミカルなラップの曲に合わせ、わたしと委員長がまわす二本のロープ。
いち、に、いち、に……と、わたしの取るタイミング。一人ずつタイミングをはかり、クロスするその中へと飛び込んで出て行く。
寧音は中腰状態になった委員長の背中を馬飛びして、中へ入った。
練習ではなかなか出来なかった技の成功に、寧音はそのままロープを跳びながら向かい合っているわたしに満面の笑みを見せる。
わずか10分間しかない制限時間の中で精一杯の幸福を感じた。
あぁ、楽しいよ。
そう思った時、輝空の顔が白くまぶしい照明の光と重なって思い浮かんだ。
「ごめん……好きだよ……」
耳がおかしくなってしまいそうな音量の音響の中では、わたしの声は誰にも届かず消えていった。