空高く、舞い上がれっ。
寧音の叫びを聞いて尊がしょぼくれたように見えて。それがおかしくてわたしと寧音は笑い合った。
「歩舞は最近どうなの?順調?」
「何が?」
「何がって、輝空くんのことだよぉ」
一瞬、ドキっとした。
「何もないよ」
またまたぁ~と、寧音がわたしの肩をつつく。
あの雨の日。
“野球やめたい”
輝空くんの抱えていた弱音を聞いたわたしは、輝空くんに前を向いて欲しくて自分の道を諦めないでと伝えた……
あれから何ヵ月か経ったけど、わたしと輝空くんの関係に変化はない。
いつものように廊下ですれ違えば話をするし、メールも普通にしたりする。ただ、どちらとも野球の話に触れることはなかった。あれから輝空くんが野球を辞めてしまったのかもわからない……
「あ~ぁ、本当に何も進展ないの?
今日の夜、会う約束とかあるんじゃないの~♪」
「いやいや、何もないから‼……って、宿舎で男子の部屋いくのは禁止だよ~。寧音も尊のとこ行っちゃだめだからね‼」
「歩舞は最近どうなの?順調?」
「何が?」
「何がって、輝空くんのことだよぉ」
一瞬、ドキっとした。
「何もないよ」
またまたぁ~と、寧音がわたしの肩をつつく。
あの雨の日。
“野球やめたい”
輝空くんの抱えていた弱音を聞いたわたしは、輝空くんに前を向いて欲しくて自分の道を諦めないでと伝えた……
あれから何ヵ月か経ったけど、わたしと輝空くんの関係に変化はない。
いつものように廊下ですれ違えば話をするし、メールも普通にしたりする。ただ、どちらとも野球の話に触れることはなかった。あれから輝空くんが野球を辞めてしまったのかもわからない……
「あ~ぁ、本当に何も進展ないの?
今日の夜、会う約束とかあるんじゃないの~♪」
「いやいや、何もないから‼……って、宿舎で男子の部屋いくのは禁止だよ~。寧音も尊のとこ行っちゃだめだからね‼」