空高く、舞い上がれっ。
何を待てばいいと?
その数秒のやりとりを隣で見ていた未和の感想。

「寧音ちゃんの彼氏、意味不明~」

うーん、同感です。まぁ、尊はもともと何考えてるかわからないしなぁ。


部屋に戻ってから食堂に向かい、みんなとはしゃぎながらご飯を食べて部員や家族へのお土産を買いに行った。

「泉は結局シュウ先輩のお土産どーするの??」

「んっとねー、両方買おっかな♪」

「なになにっ、何買うのー!?あたしもまぜて♪」

泉と話をしていると、両手にたくさんお土産をさげた莉華が走ってきた。

「シュウ先輩に買うんだってー。スマホピアスおそろにしたいんだって♪」

「そうなんだー‼ふ~ん。あたしもピカチャンにあげたいなぁぁ――っ。なんちゃってェーあはっ♪」

“ピカチャン”って、いったい誰なんだろう?
そう思った時、泉がわたしより先に莉華に質問したけれど。
「今日の夜ね。みんな寝ちゃだめだよ――っ」と言ってお土産売場では教えてくれなかった。


夜……スキー教室の夜に女の子がすることといったら?
その答えは、今夜のわたしを苦しめる結果となった……
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