空高く、舞い上がれっ。
翌朝の食堂で寧音と目があった
昨日の夜、寧音と夜中に会う約束をしていたのに、わたしは結局輝空くんと遊んでしまい約束を忘れていた。
「あ、歩舞オハヨー」
「寧音っ、昨日ごめんね。待ち合わせ場所に行ったんだけど……」
「あぁ。輝空くんと昨日はどうだった?」
わたしが言い終わる前に寧音が返事をする。
「え……っ」
「言ったでしょ♪いざという時はまかせなさいって」
寧音のさりげない気配りが胸にジンときた。
「やっぱり寧音だったんだね……ありがとうっ、寧音」
寧音と別れてから班員の点呼を始めると、侑里と未和はいち早く席に着いていた。
ご飯いらないから寝てきていい?と、だだをこねる泉を強制的に席に座らせ、送れて到着した班員の点呼も取りまだ食堂にこない莉華を呼びに行った。
廊下で他のクラスの子と話をしていた莉華に「行くよ‼」と、声をかけたけれど振り向かない。聞こえていないのかと思い、もう一度名前を呼んだ。
「あー……はーい」
何か違和感。素っ気ない……?
その時は、寝起きで機嫌が悪いのかな?とそんな程度に考えていた……