終わらない恋歌

進まない恋

中の下、下の上のあたしにも当時つきあっていた彼がいた。
同じ野球部で、同じ学年で、あたしらの代を仕切るのを任されていた。

おもしろくて、まぁまぁ格好よくて、これまた、アツシとは違うタイプだけど、男女問わず、学年問わず、人気はあった☆


彼とつきあい始めたのは高1の夏。
もうけっこう入部したての頃から気になってた存在だった。

野球部入って、少しでも早く部員と仲良くなりたかったから、みんなのあだ名を必死に考えたあたし。
彼のあだ名を一番最初に考えた。


高校入って初めての夏休み。
部活漬けの毎日だったけど、夏休みの最終日だけは休みだったから、その日にマネージャー3人共、それぞれの好きな人に会いに行こうってコトになった。


それまでにちょくちょく電話で彼と話してたけど、さすがに初めて会いに行った時はドキドキした☆

だってユニフォームでも制服でもない彼だもん。

アツシとは違って、少しがっちりした体つきの彼だった☆
その日に付き合ってって、告白したのはあたしから。

彼の返事は
「いいで。」
彼の名前は沢田 将樹(サワッチ)
< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop