記 憶
【目覚め】
眼が覚めると、そこには見慣れない天井があった。
周りをグルリと見渡すと、自分がいつもと違う場所に居ることがわかる。
重たい身体を起こすと、眼の端に茶色の髪が入りこんだ。
ぼーっと、その後ろ姿を見つめていると、その視線に気が付いたのか…。
彼女が振り向いた。
「おはよ」
ニコッと微笑んだ彼女。
つられて俺まで笑ってしまう。
「はよ…」