【完】Crescendo 〜恋の大きさ〜
不意に少し恥ずかしくなってきた


初めて詩乃の手料理を食べたのが僕だと知ると途端に嬉しくなったのと同時に少し恥ずかしかった


夫婦みたいで



「じゃあ、私も食べよっと。いっただっきまーす」



そう言って詩乃は美味しそうに、幸せそうな顔をしながらオムライスを食べていた


本当に可愛いと思った


好きが止まらない


本当にどうしたんだろう?


彼女に会ってここまで好きになっていることを知るなんて…………


…………やっぱり彼女に会うのがいけなかったのかな?


ずっとわかってたはず


彼女とはどんなに想いを寄せても結ばれないことを



「どうしたの?さっきからなんか変だよ?」


「大丈夫だよ」


「しんどくなった?もしかしてオムライス、ダメだった?」


「本当に大丈夫だよ」


「とにかく横になってて。ほんとにしんどそうだから」
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