【完】Crescendo 〜恋の大きさ〜
うふふと、奏子さんは笑った


奏子さんは、本当にくっつける気だったのか?


最近になって疑問に思って来たことがあった


それはどうして奏子さんは詩乃の名前を出したんだろうって


あの優しい奏子さんが簡単に自分の娘を紹介するはずがないって


考えれば考えるほど出て来て…………


でも今やっとわかった


最初っからくっつける気だったんだな


なんてどうでもいいようなことを考えていた


そして、奏子さんが口を開いた



「律。あなたが迷惑だなんて思っていないわよ。迷惑だったら小さい頃から面倒見てないわよ。小さい頃から持病があって、ずっと一生懸命に闘って…………」



奏子さんはそう言いながら泣いた


そんな奏子さんを見てると僕も涙が溢れて来た
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