【完】Crescendo 〜恋の大きさ〜
「逆に最初から生きるのを諦めてたら、それは無駄にしているのよ。だから無駄にしたくないと思うのなら、せめて生きようと頑張りなさい」


「………………はい。いっぱい迷惑かけると思いますが、よろしくお願いいたします」


「そんな堅苦しくならなくていいのよ。だって私たちは親子でしょ?」



親子……………



「ありがとうございます」


「私は本当に息子だと思ってるのよ。そんなこと言ったら、茉実 Mami ちゃんが怒っちゃうわ」クスクス


「茉実……………」


「覚えてない?あなたのお母さんよ。お父さんは、一志 Kazushi さんだったわね」


「一志……………」


「本当に怒られそうね」クスクス


「その割には笑ってるじゃないですか」


「うふふ」


「…………お父さんとお母さんの名前はあまり覚えてませんけど、どんな人だったかはよく覚えてます」


「まだ7歳だったものね。それに大変だったし…………。覚えてないのも仕方ないわよ」
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